『僕等は皆、空へ向かって一心に落ちてゆくのだ。』 初めまして、Qeiruと申します。 ニコニコ動画 : Qeiru - スカイライジング (feat. IA) お写真はoroka様の『足は止めない』をお借りしました。 piaproにて、カラオケ音源を公開しています。 その日も僕は息をした あの空に見せ付けるように 『死にたい』ほども言えず只 遣る瀬無いのは我儘だろうか 逃げたくなったあの空は 彼方へ遠く青だけ湛えた 僕を地面に縛るのは 重力だけじゃなかったみたいだ 昔も今朝も同じ匂いだ ならば僕は何も変わらぬのか 背丈も夢も幾らか伸びて 心だけが脆いまま過ごした 飛びたくなったあの空は 彼方へ遠く白だけ浮かべた 風が一つ吹いたってさ 僕には手を伸ばすしか出来なかった 「世界が上下入れ替わって、僕だけ空へ落ち出した」なんて 書き出せるのは小説だけだ 現実に誰が信じるだろうか 斜め下の陽が眩しくて 空は眼下に広がる海のようで 夢でも構わないからさ このまま空へと落ちさせてくれよ その日の僕は息をした 断たれた鎖が恋しくて 『行きたい』となど言えず只 留まりたいのは惰性だろうか 雲を纏った街の地図を 真下に眺めている 僕を地面に縛るのは 臆病だけじゃなかったみたいだ 家族も友もただの重荷だ ならば全て捨てれば飛べるのか 空気も風も僕を遮り 身動きが取れぬまま落ちてゆく 寂しくなったあの空は 彼方へ遠く黒だけ広げた 星が一つ見えたってさ 僕には背を向けるしか出来なかった 「世界が上下入れ替わって、僕だけ空へ落ち出した」なんて 物語すら書けはしないさ 何しろ終わりが見つからないんだ 既に地平は青白くて 海は眼下に広がる空のようで 僕は独り漂っていた このままは嫌だと念じているだけ 懐かしむ間も浸る時間も 時は許さず前に進みゆく 思い出を捨て鎖を切って 僕等は皆空へ落ちていくのだ 美しかったあの空は 自由に飛ぶことなど叶わずに 風に揺られ唯落ちる 案外僕にはそれが楽しかった 「世界の重力は真逆に、僕等を空へ投げ出した」なんて 現実には信じられぬだろう でも僕は良いさそう言う世界だ 作る思い出も繋ぐ手も いつか僕と別れて綺麗に散って それでも仕方ないからさ このまま空へと まだ落ちて行っていようか
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